baseball academy CLOVER

GUIDE / 01

監修前・レビュー版CLOVERの指導者による監修の前の版です。内容は変わる場合があります。

回転方向(時計)の読み方

ラプソードの回転方向を、投手の後ろから見た時計として読むための基本をまとめます。

この記事の要点

  • 時計は投手の後ろから見た向きで、12時は純粋なバックスピンを表します。
  • 左投げは左右が反転し、右投げの1時は左投げの11時にあたります。
  • 時刻だけでは変化は決まらず、回転効率や縫い目の効果でずれる場合があります。

時計は、投手の後ろから見る

ラプソードの回転方向は、ボールの回転の向きを時計の時刻で表す指標です。時計は投手の後ろから見た向きで、時刻は短い針の向きだと考えてください。回転方向が表すのは回転の向きで、変化の大きさまでは表しません。

12時は純粋なバックスピンです。この回転はボールを上へ押す向きに働き、重力による落ち方を小さくします。6時はその反対のトップスピンで、ボールを下へ押す向きに働きます。

時刻は、回転がボールを押すおおよその向きと読むと分かりやすいです。右投げでは3時の側が利き腕側、9時の側が反対側にあたります。

Rapsodo の資料では、右投げのフォーシームは1時のあたりになりやすいとされます。3時に近づくほど、シュート成分の多い回転です。右投げのカーブは、6時から8時のあたりに入るとされます。

回転方向のイメージ:8時半から9時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:2時半から3時半のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側
回転と変化のイメージ図(監修前)

左投げは、左右が反転する

左投げでは、同じ時計の左右が入れ替わります。右投げで1時のストレートは、左投げでは11時のストレートにあたります。

左投げの時刻は、12から右投げの時刻を引くと求められます。右投げの3時は左投げの9時に、右投げの7時は左投げの5時にあたります。右投げ向けの図は、時計を鏡に映したように読み替えます。

左投げでは9時の側が利き腕側、3時の側が反対側です。そのため左投げでは、9時に近づくほどシュート成分の多い回転になります。

このサイトでは、横の向きを「利き腕側」「反対側」で書き、右投げでも左投げでも同じ言葉で読めるようにしています。握りのページの時計は、右投げと左投げを切り替えて見られます。

回転方向のイメージ:1時から2時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:9時半から11時のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側
回転と変化のイメージ図(監修前)

矢印の長さは、回転効率のイメージ

ボールの回転には、変化に効く回転と、ほとんど効かない回転が混ざっています。効かないほうは進む向きを軸にしたらせん状の回転で、ジャイロ回転と呼ばれます。

回転のうち、変化に効く回転の割合を回転効率と呼びます。回転方向と回転数が同じでも、回転効率が違えば、回転による変化の大きさは変わります。同じ時刻を指す2つの球でも、曲がり方の大きさが違って見えるのはこのためです。

CLOVERの図では、矢印の長さで回転効率をイメージとして表しています。矢印が長いほど回転の多くが変化に使われているという意味で、計測した値をそのまま描いたものではありません。

回転効率が低いからといって、悪い球というわけではありません。ジャイロスライダーのように、変化を小さく抑えて、速さを保ちやすい握りもあるとされます。

回転方向のイメージ:8時半から9時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:2時半から3時半のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側
回転と変化のイメージ図(監修前)

時計と実際の変化が、ずれるとき

右投げのスライダーの回転方向は、9時から12時のあいだに出ることが多いとされます。ジャイロ回転の多いスライダーほど12時に近く、横回転の多いスイーパーは9時に近づきやすいとされます。

12時と聞くと伸びる球を思い浮かべますが、回転効率が低ければ、ボールを上へ押す力は小さくなります。そのため同じ12時でも、ストレートより落ちて見える場合があります。

硬式球では、縫い目の向きでボールの周りの空気の流れが変わり、回転方向だけでは説明しきれない動きが出る場合があります。この効果は、まだ研究の途中とされます。

図鑑の時計は、その握りでよく見られる回転方向の幅を、イメージとして描いたものです。あなたの計測の表示とは一致しない場合があります。時刻は回転効率や変化量と一緒に読み、気になる動きは動画と並べて、指導者と確認しましょう。

関係する握り

No.01 / FASTBALL
回転方向のイメージ:12時から1時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:10時半から12時のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側

フォーシーム

FOUR-SEAM

縫い目を横切って握る、まっすぐの基本。球筋を知る出発点。

候補になりやすい球筋:球筋を問わない
No.07 / SLIDER
回転方向のイメージ:8時半から9時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:2時半から3時半のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側

スイーパー

SWEEPER

縦の落ちは小さめに、反対側へ大きく横に滑るスライダー。

候補になりやすい球筋:カット型
No.08 / SLIDER
回転方向のイメージ:9時から12時のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。回転の向きが安定しにくい握りです。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:12時から3時のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。回転の向きが安定しにくい握りです。12369反対側利き腕側

ジャイロスライダー

GYRO SLIDER

横にはあまり曲がらず、ストレートより落ちて見えるスライダー。

候補になりやすい球筋:球筋を問わない
No.10 / CURVEBALL
回転方向のイメージ:6時から7時半のあたり(投手の後ろから見た図・右投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369利き腕側反対側回転方向のイメージ:4時半から6時のあたり(投手の後ろから見た図・左投げ)。矢印は回転による変化のおおよその向き。12369反対側利き腕側

カーブ

CURVEBALL

ストレートより遅く、上から下へ大きく曲がり落ちる基本のカーブ。

候補になりやすい球筋:球筋を問わない

参考資料

Rapsodo|Spin Induced Break vs. Trajectory Break(2025)

Rapsodo Japan|ラプソード計測データ解説③「回転軸(回転方向・ジャイロの角度)・回転効率」(2024)

このページの文章と図は、CLOVERが一般的な投球の知識をもとに独自に作成したものです。外部資料の文章・画像・数値は転載していません。

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